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この文章を書いたのは?

今成 舞矢(中学2年)・今成 啓子

数理女子ワークショップに参加して(母と娘の体験記)

2016年8月27日、東大駒場キャンパスにて「デザインに潜む数学〜数学を発見する・数学を作る〜」をテーマにした数理女子の初めてのイベントが開催されました。 エッシャーの作品などから作品に潜む対称性をグループワークで発見しました。イベントに参加された1組の母娘さんの感想です。

 

<WSレポート〜お嬢様より〜>

母に誘われ、夏休みの終わりに数理女子のワークショップに参加しました。今回のワークショップの活動は大きく分けて午前と午後で内容が違いました。午前は、事前に配布された絵の分析や特徴、グループ分けなどを行いました。少し難しい話もありましたが、数学というものを普段と異なった視点で考えることが出来ました。ただ自分で考えるだけでなく、4人グループで考え意見を出し合ったので、自分では考えもつかないようなすごい事や面白い事も知る事が出来ました。最初は見た目の事、次は長さ、そして対称のことなど数学の知識も上手く利用しなければならなかったので頭を上手に使うことも求められましたが、おしゃべりもしながらだったのでリラックスしながら活動が出来ました。

4種パイル版

前もって準備していただいてあった美味しいサンドイッチを食べながらのお昼休憩では、同じテーブルの人とお話をしたり、先生方と雑談をしたりと楽しい時間を過ごす事が出来ました。そして午後は、午前中自分たちが考えた絵を実際自分で作りました。11通りの作り方を参考に、自分で切り貼りをして作品を作りました。最初見た時は、とても難しそうで自分で作品を作ることなど難しいと思ってしまいました。しかし、案外簡単で楽しみながら作ることが出来ました。色を塗ったりなど、自分の好みも用いることが出来ました。最後に親子が全員、自分の作った作品を展示しました。みんなそれぞれの発想が面白く、「この形からこんな絵になるのか」など思うことがたくさんありました。

このワークショップに参加出来て良かったと思った事は、学校で教わっているような数学だけで なく幅広い数学を知ることが出来た事です。数学の様々な形を知ることが出来て良かったですし、 これからも、学校で学ぶ以外の数学に触れる機会も少しずつ持てればと思います。

最後になりましたが、企画して下さった数理女子の方々、本当にありがとうございました。貴重な体験が出来、良かったです。


<WSレポート〜お母様より〜>

8月27日に開催された「あなたも数学者!母娘で体験する数理ワークショップ」に娘と参加させて頂きました。このワークショップの事を知った時、学校での数学は特別大好きなわけではないけれど、親バカながらも何かきっかけがあればもっと好きになるかも?!と密かに期待していた娘と、是非参加したいと思いました。当初は説得が必要になる心配をして、親の私よりもずっと娘が慕っている高校生の兄に前もって、押してくれるよう頼んだりしていたのですが、心配は無用で意外と「楽しそう!」とすぐ参加申し込みをする事になりました。

そしていよいよ迎えた当日。様々な分野で数学に関わりながら活躍なさっている先生方や、数学がとても得意そうに見えるたくさんのお母様方に囲まれ最初は少し緊張していました。しかし、同じグループになった面白くて素敵なお母様方や先生と議論や発表をしている内に緊張もほぐれ、笑顔や笑いもたくさんあり、あっという間に午前中が過ぎてしまいました。

WS母娘01

お楽しみのランチタイムの後は、数学に関わりながら様々な分野で活躍なさっている先生方の対談や、パズルなどに実際触れて遊べる時間があり、最後は午前中の講義やディスカッションをもとに、オリジナルタイルアートを作成しました。最初はドキドキ、そして次第にワクワクしながら頑張った作成の時間もあっという間に過ぎてしまいました。

その後の作品発表会で、別のお部屋で活動していた娘の作品を見て、自分の作品となんとなく似ているものがある事に気がつき密かに喜んでしまいました。しかし、自分は不安で簡単なパターンを選んだのに対し、娘は私が気後れしていた難しいパターンを使っていたのを発見し、ついこの間まで私がいなくては何も出来なかった娘が、今はもうとっくに私を追い越している事に改めて気が付き、とても嬉しく思いました。

あっという間に過ぎた1日でしたが、時を忘れ数学に没頭する憧れの数学者達の仲間入りが一時期でも出来た気がし、そしてなにより娘の成長を実感することも出来た幸せな1日でした。二人で相談しながら考えた事前課題から始まり、中島先生の本を読んでいる今でも、「数理女子」としての私達母娘は細々ですが続いています。


※ワークショップの様子はこちら【前編】【後編

※2017年3月掲載。情報は記事執筆時に基づき、現在では異なる場合があります。

著者略歴

今成 舞矢(中学2年)・今成 啓子

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