「第一回数理女子ワークショップ」開催しました!:後編
前編に続き、後編は、ランチの後に行ったデザイナーと数学者の対談、その後の楽しい作品作りの様子や完成したオリジナル作品をご紹介します。
午後のはじめは、プロのデザイナーと数学者であるワークショップ講師との対談です。 対談の始めに、午前中の感想を書いて一斉にあげてもらったところ、「数学は美しい」「楽しい」「計算だけが数学じゃない」といった嬉しい感想がたくさんありました。その後「デザイナーにとって数学とは」、「対称性をデザイナーはどのように捉えているのか」、「数学者は計算が苦手?」など、参加者からの質問も交えて、さまざまな話題へ。やや大人向けの話題かと思いましたが、子供達も真剣に聴き、多くのものを吸収してくれました。
プロのデザイナーと数学者がお互いの仕事について話をするという非常に貴重な機会で、登壇者自身やスタッフたちにとっても刺激に溢れるものとなりました。その後しばらく休憩を兼ねて、敷き詰めパズルや敷き詰め模様が書けるアプリ、敷き詰め模様についての動画鑑賞などで自由に遊びました。
そして、お楽しみの作品作りタイムです⭐︎午前中に学んだいろいろな「対称性」を持つオリジナル作品を作ります。複雑な図形がきれいに繰り返しつながっていくのは、仕組みがわかっていても感激です!
お母様方は午前中のおしゃべりでちょっとお疲れぎみのようでしたが、子供たちは午後になってどんどん元気が増してきました。
「茶帯の柔道家」「顎のでた紳士」など、個性的な作品が次々登場し、最後は皆で作品鑑賞。子供たちの斬新な発想にお母様方も講師・スタッフ一同も驚かされてばかりでした。実は、スタッフもリハーサルで作品作りをしていたのですが、なかなかアイディアが浮かばず、頭が固くなっていることを思い知らされていました。プロデザイナーの方も、参加者の皆さんの創造性に感心していました。
朝9時半から午後5時近くまでのワークショップでしたが、本当にあっという間!「あ、対称性見つけた!」「これとこれって同じかも」「数の出てこない数学もあるんだ。面白い」「私数学好きかも」…と、1日中嬉しい声をたくさん聞くことができました。私たち講師スタッフ一同も、本当に笑顔と刺激をたくさんもらった楽しい時間でした。
今回のワークショップでは、「もっとたくさんの女の子・女性に数学の魅力を伝えたい」という数理女子の想いを初めてダイレクトに届けることができました。私たちも、あらためて数学の魅力を参加者の皆さんからたくさん教えていただきました。これからも、webサイトの更新だけでなく、こうして皆さんと直接会話しながら、一緒に数学の魅力を発見していける機会も作っていきたいと思います。今後ともどうぞよろしくお願いします!
3月にも同様のワークショップを行います。詳しくはこちらをご覧ください。
※2017年2月掲載。情報は記事執筆時に基づき、現在では異なる場合があります。
写真:河野裕昭氏撮影