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この文章を書いたのは?

東北大学 材料科学高等研究所 助教

新川 恵理子

Words of Women in Mathematics in the Time of Corona

皆さん、こんにちは。東北大学の新川恵理子です。2021年初旬から5月にかけて、他国の大学の女性数学者と共同で、世界中の女性数学者の声を集めた動画 “Words of Women in Mathematics in the Time of Corona” を作成しました。

この動画は、世界中の女性数学者に対して「パンデミックがプライベートの生活や、仕事にどのような影響を与えたか?」という問いを投げかけ、受け取った回答(30秒程度の自撮り動画)を編集したもので、女性として初めてフィールズ賞を受賞したイランの数学者マリアム・ミルザハニ氏の誕生日に因んで、2021年5月12日に公開しました。

この動画の作成に携わることになったきっかけは、2021年の初め頃、同じ研究室のメンバーに「ヨーロッパの女性研究者のあり方や、コロナ禍での各国の大学の様子について定期的に雑談しているが、参加してみないか」と誘われたことでした。その雑談会(フランス、イタリア、日本から、教授や准教授、助教、博士学生などの女性の方が参加)に参加する中で、メンバーのお一人から2018年に公開された女性数学者が自国語で自己紹介をする動画 “Faces of Women in Mathematics” をアレンジして、パンデミックに関する動画を作成してはどうかと提案があり、初めは突然のことに驚きましたが、貴重な機会と考えたこと、またこのコロナ禍で何かの役に立てるのではないかとの気持ちから、参加を決めました。

このような国際的なプロジェクトへの参加は初めてで、あらゆることに対して手探りでした。月に数回、プロジェクトのメンバーとオンラインで打ち合わせを行い、動画作成に関する詳細を詰める一方で、日本で協力者や、参加者を募りました。

個人の動画の提供はもちろん、動画作成の費用面でのサポートを様々な機関に依頼することや、完成した動画のPRなどにも、色々な方が快く協力してくださったことがとても印象的でした。また、その過程で、日本で男女共同参画に関心のある方々とお話しする機会があり、その大切さを改めて実感しました。

完成した映像を見て、コロナ禍で多くの人の生活が一変したことを改めて感じた一方、予想以上に前向きな意見があり、自分の生活に新しい視点を取り入れることができました。また、色々な方から動画に関する感想をいただき、反響の大きさに嬉しい驚きを感じました。

最後に、一緒にプロジェクトを進めたメンバーはもちろん、作成のために協力してくださった方々、動画を提供してくださった多くの女性数学者の方々に感謝します。

 

⭐動画 “Words of Women in Mathematics in the Time of Corona”こちらからご覧ください。

 

※2022年4月掲載。情報は記事執筆時に基づき、現在では異なる場合があります。

著者略歴

東北大学 材料科学高等研究所 助教
新川 恵理子
趣味は、散歩、色々な国の料理を作ること

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